【夢マツダ2021】大賞:当選発表

お知らせ

2021.07.17

甲信M0717NP15信濃毎日_最終.jpg

この度は2021夢マツダにたくさんのご応募をいただき誠にありがとうございました。
夢マツダは、マツダ車を通してカーライフのみならず人生そのものの応援と熱い思いを持った人の応援ができればと考え実施しています。
今回の応募もマツダへの熱い思い、家族への思い、感動の逸話などたくさんのエピソードをいただきました。毎回実行委員会スタッフも元気をもらい、感動しています。数々の作品の中から、夢をかなえたい気持ちに心を揺さぶられた以下の2点を大賞、次点と決めさせていただきました。
これからも私たちは、皆様の夢を応援し続けていきたいと思っております。

大賞 当選者:長野県 F様 (希望車種:ROADSTER RF)

【思い描いた夢とはちょっと違うけれど】

主人のRX-7(マツダのスポーツカー)が好きでした。まだ彼と付き合い始めて間もない頃、ふらっと中古車屋さんに行ったかと思ったら、その日のうちに契約して帰ってきたイノセントブルーマイカのRX-7 FD3S(FD3SはRX-7のタイプをあらわす型式)。その頃の私はマツダの車なんて全然知らなくて、スポーツカーに興味もなかったのに、主人の乗るその青いマツダ車はあまりにセンセーショナルで。ちょっぴり狭くて乗り降りが大変だったり。決して乗り心地が良いとは言えなかったけれど。それでもそのクルマの助手席が本当に好きでした。いつの間にか気づいたら私も主人と同じブルーのマツダ車、デミオに乗っていました。結婚して何年か経ち...私たち夫婦は、そろそろ子供が欲しいと思い始めると同時に、そのクルマのような特殊な車を維持していくことの難しさを知ることになります。経済的にも、利便性の面でも、いずれ訪れるであろう子育てとスポーツカーの両立は難しい。悩んだ末に私たちはそのクルマを手放すことになりました。その決断に至るまでに主人は文句の一つも言わなかったけれど...「いつかまたマツダのスポーツカーに乗りたいから、老後は二人でロードスターなんか良いよね」そのクルマを手放すと決めた時、寂しそうに語ったその言葉を私は今でも思い出します。まずは新しい家族を迎えよう。子供が生まれたらデミオをもう少し大きなファミリーカーに乗り換えようね。そして子育てを終えたら老後は夫婦二人でロードスターに乗るという主人の夢を叶えたい。それが私の願いであり、私たち夫婦のささやかな夢になりました。あれから10年。私たちは40歳の節目を迎えましたが、あの時思い描いた未来とは裏腹に私たちが子供を授かることはなく。ファミリーカーに乗り換えると言ったデミオは今年で16年目を迎えました。そんなある日、主人が「デミオさ、ロードスターに乗り替えない?」そう私に言いました。あまりに唐突で面食らう私を尻目に、主人の目は真剣そのものでした。それはつまり、もう子供は諦めてこれから先は夫婦二人で生きていく。そういう道を選択するという事を意味しているんだ。いつか決断しなければならないと思いつつ目を背け続けてきたけれど、その時がついに来たんだ。そう思いました。それから夫婦で話し合って、話し合って、話し合って...私たちはロードスターを買おう、これからも夫婦二人で生きていこうと決心しました。本当は子供や孫に囲まれて、家族に心配されながらも老いて乗れなくなってしまう最期の最期まで夫婦二人でロードスターに乗る、そんなささやかな未来を夢見ていました。諦めなければまだ叶う夢かもしれないけど、幸せの形はひとつじゃないと割り切って別の道を歩もうと決めました。思い描いた夢とはちょっと違っていて、想像していたよりも20年近く早いけれど。私たちは「老後でなく今、夫婦二人でロードスターに乗る」という夢を叶えて前に進みたいと思います。胸いっぱいのワクワクと、ほんの少しの痛みを心に刻んで、私たちの新たな人生の第一歩として、ロードスターを迎えることが出来たら幸せです。主人がそのクルマに乗ったあの日から、私は生涯マツダ一筋になりました。これまでも、そしてこれからも、もし今回ロードスターに乗ることが叶わなかったとしても、マツダ車が存在する限り私はマツダの車を選びたいと思います。人生の節目のタイミングで、ラジオを通じて今回の企画を知ることができたのも何かの縁だと思い応募させていただきました。他力本願ではありますが、どうか私たち夫婦の夢の実現を後押ししていただけたら幸いです。